Polaris を組み立てた
この記事は、パンのベンチタイムと二次発酵、焼き上げ中に書いている。
3 月末に届いた Polaris を組み立てた。
Polaris は 2019 年の夏にグループバイ(以降 GB)が行われていた 60% キーボードである。 ケースとプレートを固定する方式としてガスケットマウントという方式が採用されており、柔らかい打鍵感が特徴であった。 Maker Faire Tokyo 2019 で、試作機が展示され、その柔らかい打鍵感が界隈で話題になった。
GB Polaris は、ケースの色、ウエイトの仕上げ、ケーストップ、レイアウト、プレートの素材、形状などの組み合わせで、かなりのバリエーションが存在していた。 組み合わせや特徴などについては、こちらの動画を見ると参考になるだろう。
ほぼ週刊キーボードニュース #27 アルミ60%キーボード Polaris GB開始! ほか (8/18) #自作キーボード
私は悩んだ末、RoseGold、Clear matte PVD、HHKB ケーストップ、WKL ポリカハーフプレートとした。 HHKB レイアウトのケースにしたのは単純に慣れていたからである。それなのに、WKL のプレートにしたのは、ユニバーサルプレートだとスイッチの固定がしっかりできない箇所ができるかと思ったからである。 またポリカハーフにしたのは、ブラスプレートよりポリカのほうが柔らかい打鍵感になるとの話を聞いたのと、こだわって作られた PCB の打鍵感を味わうならハーフプレートのほうがよいと聞いたためである。 また GB が行われていた当時は、メインで使っていたスイッチが、HolyPanda や Zilent というバンプ感の強いタクタイルスイッチだったこともありリニアスイッチがあうものにしたかったという思惑もあった。
さて時間は流れ、配送予定だった昨年末になった。このときから、ようやく何のスイッチを用意するかを悩み出す。 Polaris は、キースイッチをはんだ付けする必要があり、キースイッチを気軽に変更できないので非常に悩んだ。 このとき、界隈では Alpaca Switch が、Lube しなくても滑らか打鍵感のリニアスイッチとして話題になっていた。 また、その後 Invyr UHMWPE Linear Stems というステムが話題になる。このステムは、UHMWPE という素材が使われており、なんとも言えぬ滑らかさになるとのことだ。 なので、つけるスイッチはこの二つの組み合わせとすることにした。 これらのスイッチを以前入手していた 205G00 で Lube し、その際にスプリングをMX Progressive Series の 65Pに交換しつつ、TX Keyboards の Switrch Filmsをいれた。
次に悩むのがキーキャップである。あまり他に買う人はいないだろうとケースの色を RoseGold にした。しかし、この判断がキーキャップの選択が難しくなってしまった。 せっかくのカスタムキーボードなので、GMK を付けたいと考えた。となると、思いつくキーセットはGMK Oliviaだった。ちょうど Polaris 届くまでの期間に GB もあったのだが、キーキャップが届くまでの期間が先すぎるので見送ることにした。 いろいろ考えているうちに、黒いキーキャップのほうがギャップがありよいのではと思うようになった。そうしていたところに、Drop で、GMK WoBが発売されたので、こちらを採用することにした。 今回のセットから、ESC と Enter にアクセントとなる白色のキーがつくようになったのもポイントが高い。
こうしてできあがったのが、こちらである。
ケースとキーキャップトータルで見たら、Olivia っぽくなった。打鍵感は期待していたとおりの滑らかさと、コトコトした音が心地よい。 この打鍵感には、ブラスウエイトの影響もあるいだろう。HHKB を使うときはキーボードは持ち運ぶものだと思っていたが、このキーボードではそんな気持ちは発生しない。 組み立ての際にケースからブラスウエイトを外すのだが、外したときにケースが圧倒的に軽くなる。
見た目こそ HHKB のレイアウトなのだが、スペースバーの長さが違う。そのため、スペースの右にあるキーを押すときの感覚が異なり、慣れが必要な感じである。
購入を検討してから、実際打鍵できるようになるまで、だいたい 9 ヶ月ぐらいだ。これだけの期間を楽しみに過ごせたものが完成して、終わってしまったさみしさもあるが、大変満足できるものができたと思う。 次回販売されることがもしあれば、是非参加することをおすすめする。
最後にビルド中に撮った写真を供養する。